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通信 #003 · · 5 分で読めます

どのエンジンで作ったの?エンジンではなく Tale Rocket です

もっともな質問ですが、答えには少しひねりがあります。裏にあるのはエンジンではなく、自分の仕事のやり方に合わせて作ったコード不要のエディター。名前は Tale Rocket、After Signal の道具です。

文: Keidegger Silva · After Signal
更新日:

この通信の内容
  1. エンジンとエディターは別のもの
  2. なぜ自分で作ったのか
  3. Tale Rocket とは
  4. 物語フローで、物語の舵を取る
  5. イントロとカットシーン
  6. QA シミュレーターで、安心して公開する
  7. ゲームを公開し直さずに物語を変える
  8. スタジオはゲームと道具の両方を作る
  9. 試してみたい?

エンジンとエディターは別のもの

ゲームエンジンは、巨大で汎用的な機械です。2D でも 3D でも、物理演算やサウンドも含めて、ほとんどどんなゲームでも作れ、すべてを独自の方法でプログラミングします。強力で、だからこそ数百もの機能、何か月分ものドキュメント、あらゆることのためのチュートリアルがついてきます。

Who Left It On? には、そのすべては必要ありませんでした。これはウェブゲームで、ほかのページと同じようにブラウザで遊びます。私に必要だったのは、もっとずっと具体的なもの、コードを書かずにチャプター形式の物語を組み立てられる場所でした。それがエディターです。

なぜ自分で作ったのか

探していたのは巨大なエンジンではありません。自分に、そしてチャプターで物語を語りたいという自分のやり方に合うエディターでした。選択肢は山ほどあり、いくつか試してもみましたが、ほとんどどれも、何かを語る前にまず長く重いドキュメントを読み込み、そのツール流のプログラミングを覚えることを求めてきました。

私は体験(UX)デザイナーです。何年も Figma や Sketch のような、作りながらその結果が見えるツールで仕事をしてきたので、遊べる物語を書くのにも同じシンプルさが欲しかったのです。見つからなかったので、物語ゲームのための、コードなしで編集できる自分のツールを作りました。プログラマーではない私がそれを作れたのは、AI ツールの助けがあったからです。

自分のエディターを持つことは、自由にもつながります。自分のゲームをどうするか、どうやって、どこで公開するかを決めるのに、誰かのライセンスや許可に頼らずに済みます。

Tale Rocket とは

Tale Rocket は、After Signal の物語ゲーム用エディターです。素材と物語を作り、それぞれがいつ現れて何で完了するかをメニューから選べば、チャプターが遊べるようになります。完全なエンジンではありませんし、そうなるつもりもありません。物語を語る人のために作られています。

Tale Rocket のチャプターのタスク一覧。ひとつを開いたところ:いつ現れ、いつ完了するかをメニューで選びます。
チャプターのタスク。それぞれがいつ現れ、何で完了するかを、メニューから選んで決めます。

物語フローで、物語の舵を取る

いちばんよく使う部分です。物語フローは、チャプター全体を一本の鎖として描き出し、それぞれの手順に何が必要で、何を開くのかを示します。おかげで物語をひと目で見渡せ、宙ぶらりんになっているものがないかを確かめ、遊ぶ人をどこへ導きたいかを決められます。

イントロとカットシーン

イントロはシーンごとに書き、書いたそばからプレイヤーが見るとおりの姿で確認できます。すべての言語で、そして3つの画面サイズ(パソコン、スマホの縦向き、スマホの横向き)で。

チャプターのカットシーンには専用のパネルがあり、そこで再生し、一時停止し、同じサイズで確認できます。その場面まで遊んでたどり着く必要はありません。正直に言うと、今のところそこでできるのは確認とテストまでで、エディターの中でゼロから作ることはまだできません。次に加えたいことのひとつです。

イントロのシーンエディター:言語ボタン、シーンの一覧、原文付きのシーンのテキスト、そしてプレイヤーが見るとおりのプレビュー。
イントロのエディター。隣のシーンは、プレイヤーが見るとおりの姿です。

QA シミュレーターで、安心して公開する

公開する前に、QA シミュレーターがチャプター全体を最初から最後までひとりで遊び、完了した手順をひとつずつ記録します。途中で何かが壊れたら、誰よりも先に私が気づけます。特定のタスクまで先に進めて、そこから手で遊び続けることもできます。だからこそ、落ち着いて公開できるのです。

×10 で動く QA シミュレーション:キャラクターがひとりでチャプターを遊び、パネルに完了したステップが記録されていきます。「Fast-forward」と「Go now」のボタン付き。
QA シミュレーションでは、キャラクターがひとりでチャプターを進め、完了した手順をパネルがひとつずつ記録します。

ゲームを公開し直さずに物語を変える

これがいちばんの強みです。メモでもタスクでも翻訳でも、物語の変更が仕上がったらエディターから直接公開でき、ゲームの新しいバージョンをアップロードしなくてもプレイヤーに届きます。

「Publish」ページ:緑になったチェック(マイグレーション、整合性テスト、フラッシュシミュレーション)、バージョン番号、パッケージのメモ。
公開すると、物語はバージョン付きのパッケージとして出ていき、ゲームをアップロードし直さずにプレイヤーへ届きます。

スタジオはゲームと道具の両方を作る

After Signal は両方を作っています。ゲームと、それを語るための道具です。Who Left It On? のチャプターのひとつひとつが Tale Rocket を試し、Tale Rocket の改良のひとつひとつが、次のチャプターを語りやすくしてくれます。

試してみたい?

まだ公開していません。Tale Rocket は開発中で、今使っているのは私だけです。進み具合を見てみたい方は、X と私たちの SNS でフォローしてください。そこで進捗をお伝えしています。X で直接メッセージをいただくこともできます。